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高森明勅
2019.9.24 06:00政治

日韓基本条約の改正?

日韓関係の行方を巡ってこんな指摘がある。

「日韓関係が改善するタイミングは、日朝国交正常化交渉が
本格化するときだ。
1965年の日韓基本条約にある第3条では、〈大韓民国政府は、
国際連合総会決議第百九十五号(Ⅲ)に明らかに示されているとおりの
朝鮮にある唯一の合法政府であることが確認される〉と規定されている。
日本が北朝鮮と国交正常化するということは、朝鮮半島においては
大韓民国だけでなく、朝鮮民主主義共和国(北朝鮮)も合法的政府である
ことを認めることになる。
従って、日韓基本条約の改定が不可欠になる。
このときに日韓関係が全面的に見直され、新たなゲームのルールが
構築されることになる」(佐藤優氏)

果たして「日朝国交正常化交渉が本格化する」のはいつか?
今のところ見通せないし、少なくともアドバンテージがかの国に
ある状態では、たやすく進めるべきでもあるまい。
しかし、そのタイミングで「日韓関係が全面的に見直され、新たなゲームの
ルールが構築されることに」なりそうだ、という視点は見落とせない。
勿論、そのルールの再構築が、日韓関係の「改善」に繋がる保証は
どこにもない。

むしろ、“悪夢のシナリオ”がそこから始まる可能性も、
十分に視野に入れておかねばならないだろう。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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